2021.12.14
兵庫県商工会議所連合会へトラック運送業における「標準的な運賃」に関する協力要請を行いました
兵庫県商工会議所連合会へトラック運送業における
「標準的な運賃」に関する協力要請を行いました
令和3年12月13日(月)、神戸運輸監理部兵庫陸運部と兵庫県トラック協会は兵庫県商工会議所連合会(以下、「兵商連」と、いう)に対し、トラック運送業における「標準的な運賃」に関する協力要請を行いました。
(写真左から、池田陸運部長、中林兵商連専務理事、原岡会長)
国内物流の重要な輸送機関であるトラック運送業においては、運転者の労働環境は他の産業と比較して長時間労働・低賃金の状況にあり、運転者不足が大きな課題となっています。こうした状況を改善するため、平成30年12月貨物自動車運送事業法の改正が行われ、規制の適正化、事業者が遵守すべき事項の明確化及び標準的な運賃の告示制度の導入等が順次施行されているところです。このような中、今般の燃料価格の上昇により、さらにトラック事業者の経営に影響を与える状況が生じています。
これまでも、兵庫県トラック協会は兵庫陸運部と連携し、荷主企業団体等へ「標準的な運賃」、「燃料サーチャージ」等適正な運賃の収受について周知活動を行ってきたところですが、これを機にこの取り組みをより一層多くの荷主に知っていただくために、荷主企業団体である兵商連に協力要請を行いました。
要請は、兵庫陸運部から池田部長、兵庫県トラック協会からは原岡会長が出席し、池田部長は「働き方改革を進めて行くため、適正な運賃収受の対応を進めていく必要がある中、今般の燃料価格上昇によってトラック事業者の経営環境に大きな影響を与えている。」として、荷主(運送委託者)とトラック事業者が協議の上、適正な運賃による運送契約の締結を行うことは、取引環境の適正化のために不可欠であり、傘下会員への周知に協力を求めました。
また、原岡会長は、「令和6年度からの時間外労働の上限規制を踏まえ、物流が滞ることのないよう、運転者の労働条件や取引環境の改善に取り組み、輸送の安全を確保し持続的に適正な事業運営を行うためには、トラック事業者だけの取り組みだけではなく荷主企業の理解と協力を得て適正運賃を収受することが必要。」と訴え、荷主とトラック事業者間で適正な運賃による取引がなされるために、傘下団体の会員に「標準的な運賃」や燃料費上昇分を反映した運賃の周知の配慮を求めました。
応対いただいた兵商連・中林専務理事は、トラック事業者の実情について理解を示し、商工会議所では、サプライチエーン全体の共存共栄、親会社と下請事業者の望ましい取引慣行の遵守など、取引先との共存共栄の取り組みや、「取引条件のしわ寄せ」防止を代表者の名前で宣言する、「パートナーシップ構築宣言」(内閣府、中小企業庁)に取り組んでいると説明されるとともに、兵商連を構成する兵庫県下18商工会議所を通じて、45,000の会員に要請の内容を広く周知すると力強い回答をいただきました。
パートナーシップ構築宣言のイメージ
兵庫県トラック協会ではこのように、会員の皆様が荷主企業と交渉しやすくするため、環境づくりを行ってまいりますので、「標準的な運賃」等を活用するための届出を行っていただくようお願いいたします。
別添ファイルも併せてご覧ください。
・兵庫陸運部からの要請文 (PDF 115KB)
・兵庫県トラック協会からの要請文 (PDF 79KB)